訪問看護ベースアップ評価料とは(令和8年度)
結論:訪問看護ベースアップ評価料は、ステーションに勤務する職員の賃金改善(ベースアップ等)の原資として設けられた評価です。(I)は1,050円で、訪問看護管理療養費(月の初日)又は包括型訪問看護療養費を算定する利用者1人につき月1回算定します。継続的に賃上げを行っているステーションは1,830円、令和9年6月以降はそれぞれ2,100円・2,880円に引き上がります。
出典:厚生労働省告示第74号 区分07、保発0305第19号 第10、令和8年度診療報酬改定の概要【訪問看護ステーション向け】
Q. 令和8年度改定で何が変わりましたか?
- 金額:(I)780円 → 1,050円
- 対象職員:「主として医療に従事する職員」→「当該訪問看護ステーションに勤務する職員」に拡大(専ら管理者の業務に従事する者、業務委託により勤務する者は除く)
- 継続的に賃上げを実施しているステーションとそれ以外で異なる評価(段階的な点数設定)を導入。令和8年6月〜令和9年5月は1,050円/1,830円、令和9年6月以降は2,100円/2,880円
(令和8年度診療報酬改定の概要「賃上げに向けた評価の見直し①」、告示74号 区分07 注3〜5)
Q.(I)と(II)の違いは?
- (I):勤務する職員がいて、賃金改善を実施する体制があれば届出できます(基準告示第1の10(1))。区分計算(賃金改善算定基礎額の算出)は不要です
- (II):(I)だけでは賃金改善の必要額に届かないステーション向けの上乗せです。施設基準として、(I)を届け出ていること、(I)の算定見込み額が必要額(医療保険給付分の割合を乗じた額)の50%未満であること、常勤の対象職員が2人以上(医療資源の少ない地域を除く)、主として保険診療等からの収入を得るステーションであること等が求められます(基準告示第1の10(2))
- (II)の金額は区分1〜36で30円〜1,080円(区分19以降は令和9年6月以降に算定)。継続賃上げステーションには別の額(令和8年6月以降は40円〜1,040円)が設定されています(告示74号 区分07 注6〜7)
いずれも利用者1人につき月1回の算定です(保発0305第19号 第10)。
Q. 収入は何に使う必要がありますか?
評価料による収入は、対象職員の「基本給等の引上げ(ベア等)」及び「ベア等に伴う賞与、時間外手当、法定福利費等の増加分」に用います。令和8年度改定からは、恒常的に夜間を含む交替制勤務をとる職場の職員に支払われる夜勤手当の増加額も基本給等に含めることができるようになりました(改定の概要「ベースアップ評価料に関する算出方法の概要」)。
Q. 届出・運用の注意点は?
- 新設ステーションの届出には給与の支払い実績が必要です。(I)は届出前の1月分、(II)は届出前の3月分(疑義解釈資料その2・問3)
- 賃金改善は原則として算定開始月から実施し、算定する月において継続する必要があります(疑義解釈資料その2・問5)
- 派遣職員は、派遣元と協力して同程度以上の賃金改善を行う等の要件を満たす場合に限り対象にできます。業務委託職員は対象外です(疑義解釈資料その1・問2)
- 継続賃上げ区分(注3)は「令和8年3月31日時点で当該評価料を届け出ていた(算定している)」ことが前提で、令和8年4月以降に算定を開始したステーションは含まれません(疑義解釈資料その1・問1)
参考資料
- 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第74号)
- 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(保発0305第19号)
- 令和8年度診療報酬改定の概要【訪問看護ステーション向け】
- 疑義解釈資料の送付について(その1)(令和8年3月23日事務連絡)
- 疑義解釈資料の送付について(その2)(令和8年4月1日事務連絡)
- 訪看ペディアの参照資料一覧
本記事は公的資料に基づく参考情報です。算定の最終判断は保険者・地方厚生局等にご確認ください。
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